アジア文明博物館(Asian Civilizations Museum):見どころ、概要、歴史、アクセス・行き方、展示、感想など
アジア文明博物館は、中国をはじめ多様な文化の交流拠点・シンガポールの文化の成り立ちを知り学べる博物館です。シンガポール川沿いの歴史的な建造物内にあります。
アジア文明博物館の歴史・沿革
アジア文明博物館は、 19世紀半ばに設立されたラッフルズ図書・博物館(シンガポール国立博物館の前身でもあります)に起源がさかのぼるようですが、道南学校(Tao Nan School:1912年に建てられた中国の福建人を対象とした近代的な学校)の建物を利用して1997年4月21日に開館しました。この時は10の展示室があり中国関係の展示が主だったようです。
その後、資料の増大などにより手狭になったこともあり、2003年にシンガポール川沿いにあるエンプレス・プレイス・ビル(Empress Place Building)をアジア文明博物館の本館とし、道南学校の建物を別館としました。この別館は2006年1月に閉鎖され、改修の後、プラナカン博物館として2008年4月に生まれ変わりました。
エンプレス・プレイス・ビルは、植民地政府やシンガポール政府が使用してきた1867年完成の歴史的な建造物。政府機関の移転後、1989年から1995年までの一時期、エンプレス・プレイス博物館(Empress Place Museum)という博物館が入居していたようです。
2014年に大規模な増築と改修工事がはじまり、2015年12月に1期工事が、2016年4月に2期工事が終了しました。現在、14,000平方メートルほどの面積があるようです。2015年はシンガポール独立50周年ですから、それもあって増改築が行われたのでしょう。
アジア文明博物館のミッション
この博物館は、アジアの芸術的な遺産を探究することによって、シンガポールの多様な文化遺産、相互の結びつき、世界とのつながりなどへの理解を深めることをミッションとしています。
OUR MISSION
To foster understanding of the diverse heritage cultures of Singapore, their interconnections, and their connections with the world by exploring Asia’s artistic heritage.
~公式サイトより~
展示の概要、見どころ
展示は3フロアから成っていて、中国を中心に、東南アジアや南アジア、西アジアの工芸品など1,300点余りを展示しているそうです。
1階は「貿易(Trade)」。特に目を引くのは、1998年に発見された沈没船からの遺物。9世紀の唐時代の陶磁器などを目にすることができます。
2階は「信仰(Faith and Belief)」。仏教美術やイスラム美術の工芸品などが展示されています。企画展示室も2階にあります。
3階は「道具とデザイン(Materials and Design)」。陶磁器が展示されているほか、伝統芸能などの展示もあります。
2015年とか2016年にリニューアルされただけあってとても美しく現代的な展示です。中国をはじめアジア各地の文明がコンパクトながらうまくまとめて紹介されています。
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アジア文明博物館へのアクセス・行き方
MRT(地下鉄)・東西線(East West Line)/南北線(North South Line)のラッフルズ・プレイス(Raffles Place)駅から歩いて5分ぐらいです。
ひとこと
この博物館では、シンガポールが多様な文化・文明の交差点という歴史を持っていることや中国の文化・文明がシンガポールに大きな影響を与えていることなどがわかります。プラナカン博物館とは姉妹館で、両方を見ることでシンガポールの文化への理解の相乗効果が高まると思います。
ガイド・ツアーや講演会、イベントなども積極的に行っているようですし、いろいろと学べる博物館だと思います。
info
アジア文明博物館/Asian Civilizations Museum
- 訪問日: 2018年1月22日
- 開 館: 1997年4月21日
- 入館者数: -
- 所在地: シンガポール(1 Empress Place, Singapore 179555)
- アクセス: MRTのEast West Line・North South LineのRaffles Place駅から徒歩約5分
- 入館料: 8シンガポール・ドル(大人・個人・当日・外国人) ※参考:シンガポール人・永住者は無料
- 開館時間: 10時~19時 ※金曜日は21時まで開館
- 休館日: 休館日なし?
- 公式サイト : https://www.acm.org.sg/
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