中華芸術宮 - 上海万博のパビリオンを利用したアジア最大級の美術館

中華芸術宮

中華芸術宮(China Art Museum):見どころ、概要、歴史、アクセス・行き方、展示、感想など

中華芸術宮は、上海万博(2010年)のパビリオン「中国館」をリニューアルしたアジア最大級の美術館で、中国の近現代美術などをコレクションしています。

 

中華芸術宮の歴史・沿革

中華芸術宮は2012年10月1日(建国記念日にあたる国慶節の日)に開館しましたが、実質的な開館というか前身の開館は1956年です。この時の名前は「上海美術館」。南京西路の康乐酒家(Kangle Restaurant)というレストランだったところを改装して美術館としました。ちなみに、上海にあるもう一つの大型美術館で現代美術をテーマとしている上海当代芸術博物館も同じ2012年10月1日に開館しています。

1986年には大改装も行われましたが、2000年に租界時代に競馬場で上海レースクラブで、現在は上海市歴史博物館(2018年3月開館)となっている建物に移転しました。この時の移転で展示面積は、2,200平方メートルから5,800平方メートルと倍以上になったそうです。

そして、2010年に開かれた上海万博で中国館だった建物に2012年に再移転し、名前も上海美術館から中華芸術宮に改められました。

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中華芸術宮の建物概要

中華芸術宮の延床面積は166,000平方メートル。そのうち64,000平方メートルが展示面積だそうです。中国古代の器「鼎」にインスパイアされたデザインの建物の高さは63mです。

この建物は2007年12月28日から2010年2月8日にかけて建設され、2010年5月1日から10月31日の上海万博会期中に1,700万人近くが訪れる人気パビリオンの中国館になりました(上海万博全体の入場者数は7,300万人以上)。建設費用は2億2千万ドルといわれています。

中華芸術宮のコレクションと展示

この館は中国の近現代美術などを中心におよそ3万点コレクションしています。推測ですが、古典的な美術工芸作品は北京の故宮博物院が所蔵するというようなすみ分けがあるのかもしれません。展示室は27室あります。

常設展示コーナーには、「海上名月共潮生(館蔵品の名作の展示)」「名家艺术陈列专馆(有名作品の展示)」「上海历史文脉美术创作工程成果展(上海歴史文化芸術創造プロジェクト展)」などがあります。

常設展示は無料で見ることができます。ただし、上海万博の時にも大人気だったという「清明上河図」をデジタル絵巻化している大型映像展示は有料で20元でした。「清明上河図」は北宋(960年 – 1127年)の都・開封の賑わいを描いた絵巻です。高さ5~6m、幅100m以上はありそうな巨大な映像絵巻がずっと続いている様子は迫力がありまさに圧巻でした。中国美術に門外漢の私にはわかりやすい見どころでした。

常設展か企画展かはわからないのですが、共産党のプロパガンダ的な絵画などの展示がありました。お国ぶりを感じます。

企画展もさまざまなテーマのものがかなり数多く行われていますし、教育普及にもかなり力が入っているようでした。

中華芸術宮へのアクセス・行き方

地下鉄8号線の中華芸術宮(China Art Museum)駅から歩いて3分ぐらいです。

ひとこと

とにかく巨大な美術館でした。かなり精力的にコレクションを集めているのがうかがわれました。また、中国の現代美術が見られるのもこの館の特徴でしょう。アートと政治のかかわりなどを含めて、いろいろと興味深く見ることができますので、上海観光で立ち寄ってみるのもいいと思います。

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info

中華芸術宮/China Art Museum

  • 訪問日: 2018年1月31日
  • 開 館: 2012年10月1日 ※前身の上海美術館は1956年
  • 入館者数: -
  • 所在地: 中国・上海(205 Shangnan Rd, Pudong Xinqu, Shanghai)
  • アクセス: 地下鉄8号線の中華芸術宮(China Art Museum)駅から徒歩約3分
  • 入館料: 常設展は無料、「清明上河図」などの特別展は20元(大人・個人・当日)
  • 開館時間: 10時~18時
  • 休館 : 月曜日(祝日は開館)
  • 公式サイト :http://www.artmuseumonline.org/

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