香港歴史博物館(Hong Kong Museum of History):見どころ、概要、歴史、アクセス・行き方、展示、感想など
香港歴史博物館は、4億年前の地質時代(デボン紀)から1997年の香港返還までの香港の歴史が学べる博物館です。常設展示は歴史的な資料やジオラマ、映像、再現模型などが組み合わされていて、とてもわかりやすく楽しく学ぶことができます。
香港歴史博物館の歴史・沿革
香港歴史博物館の前身は「香港博物美術館」で、シティ・ホールの一角に1962年に開館しました。1975年に歴史博物館と美術館に分けられ、歴史博物館はヴィクトリア湾のビルに移転し、7月に正式に香港歴史博物館として開館。この時の面積は約700平方メートルだったそうです。その後、1983年に九龍公園の現在「香港文物探知館」がある建物に再び移転。そして、現在地へ新しい建物が建てられ1998年に移転しました。この移転は1997年の香港返還を契機としたものでしょう。
香港歴史博物館の概要
現在の建物の面積は17,500平方メートルで、そのうち常設展示室は7,000平方メートルとかなり大きな博物館です。建設費用は3億9,000万香港ドル(13円換算で50億7千万円)。2017年度は1,491,899人の入館者数(attendance)だったようです。
香港歴史博物館には、香港海防博物館、李鄭屋漢墓博物館、消防艇アレキサンダー・グランサム展示館、孫中山紀念館、羅屋民俗館の5つの分館もあります。
この博物館の狙いやミッションは、歴史博物館としては王道的というか一般的なもので、すべての人に開かれた博物館として、香港の歴史・文化に関する資料などを収集・保管するとともに、広く一般に理解を深めてもらうことにあるようです。
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香港の歴史・文化を8つのテーマで紹介
常設展示「香港故事(The Hong Kong Story)」は、4億年前のデボン紀からはじまる8つの通史的なテーマで構成されています。
具体的には「自然生態環境」「有史以前の香港」「王朝の発展:漢代から清代まで」「香港の民俗」「アヘン戦争と香港の割譲」「香港開港と初期の発展」「日本占領期」「現代都市と香港返還」の8つです。
展示手法は、3,700点あまりの実物資料に加え、グラフィック・パネル、模型、環境再現した等身大ジオラマ、映像などを活用したもので、とてもわかりやすく香港の自然史や考古を含む歴史・文化が紹介されています。特に近代以降が充実しているのが印象的でした。
香港歴史博物館には、日本語のフロア・ガイド(パンフレット)があります。これを見ながら見学するのがおススメです。また、館内の解説は中国語と英語だけで日本語はありませんが、日本語のオーディオ・ガイドがあるのでこれを利用するとより理解が深まると思います。
常設展示は無料です。
年間数回行われる企画展
企画展は、年に数回行われているようです。
私が訪れた時には、現在の場所へ移転した20周年記念として、2017年11月29日から2018年3月5日の会期で、世界遺産・シルクロードに関する企画展が行われていました。
企画展観覧料は企画展によって異なるようです。
香港歴史博物館へのアクセス・行き方
MTR(地下鉄)・荃湾線(Tsuen Wan Line)の尖沙咀(Tsim Sha Tsui)駅から歩いて10分強、東鉄線(East Rail Line)または西鉄線(West Rail Line)の紅磡(Hung Hom)駅から10分弱ぐらいです。
香港科学館のすぐ向かいですので、両方を合わせて訪れても良いかもしれません。
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ひとこと
資料を展示するだけではなく、空間再現や映像なども活用した日本でも見られる展示空間・展示手法でわかりやすく香港の歴史が紹介されています。
この博物館には歴史系博物館では珍しい自然史に関する展示があったり、考古学や民族学などに関する展示があったり多彩でとても充実した展示が行われています。香港観光で訪れたい場所の一つだと思います。
info
香港歴史博物館/Hong Kong Museum of History
- 訪問日: 2018年1月26日
- 開 館: 1975年7月
- 入館者数: 1,491,899人(2017年度)
- 所在地: 中国・香港(100 Chatham Road South, Tsim Sha Tsui, Kowloon, Hong Kong)
- アクセス: MTR(地下鉄)・Tsuen Wan Lineの尖沙咀(Tsim Sha Tsui)駅から徒歩10分強、East Rail LineまたはWest Rail Lineの紅磡(Hung Hom)駅からは徒歩10分弱
- 入館料: 無料 ※企画展観覧料は企画展による
- 開館時間: 10時~18時 ※土日祝日は19時まで、クリスマス・イブと旧正月前日は17時
- 休館日: 火曜日(祝日を除く)、旧正月の2日間
- 公式サイト : https://hk.history.museum/
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訪問した日の旅行記です。