エジプト博物館 - エジプト国外では最大級の収蔵品数。トリノにある古代エジプト学の一大拠点

エジプト博物館/Museo Egizio:見どころ、概要、歴史、アクセス・行き方、展示、感想、最新情報など

エジプト博物館は、世界で最も古く、またエジプト国外では最大級のコレクションを有するエジプト考古学の博物館です。その充実ぶりは驚きです!

 

エジプト博物館の歴史・沿革

エジプト博物館の開館は1824年

トリノになぜそんなに古くから、そしてエジプト国外では世界最大級のエジプト考古学の博物館があるのか?その理由を公式サイトやWikiなどで調べてみました。当時、イタリアは統一前でトリノはサルダーニャ王国の首都でしたが、第2代国王カルロ・エマヌエーレ3世(在位:1730-1733年)や第6代国王カルロ・フェリーチェ(在位:1821-1831年)らがエジプト考古学資料を収集したからといえそうです。エジプトブームのようなものもあったようですから、美術品を集める感覚で国王たちが古代エジプトのものを収集したのかもしれません。

博物館のコレクションのスタートになっているのは、1630年頃にトリノに来たMensa Isiaca(メンサの祭壇?)。

こちらがMensa Isiaca(メンサの祭壇?)のようです

その後、サルダーニャ王国の第2代国王カルロ・エマヌエーレ3世は、ヴィタリアーノ・ドナルティ(Vitaliano Donati)をエジプトに派遣して遺物を収集。これが本格的なエジプト・コレクションのはじまりです。1759年にはラムセス2世像も集められています。

1824年には第6代国王カルロ・フェリーチェにより、ベルナルディーノ・ドロヴェッティ(Bernardino Drovetti)がナポレオンのエジプト遠征に同行して収集したものが購入されました。こうして資料が集められ博物館が開館。建物は、増改築はあったものの、現在と同じで移転はしていないようです。開館時は、考古学と古代エジプト王立博物館(Regio Museo di Antichità ed Egizio) という名称で、エジプトに関するものだけではなく、古代ローマや先史時代、自然史系の資料なども含まれていました。図書室も開館時から整備されていて、トリノは博物館・図書館で古代エジプト学の一大拠点になったようです。実際のところ、ロゼッタ・ストーンを解読したことで有名なシャンポリオン(フランス人)も開館した年の1824年から1826年まで滞在してヒエログラフの研究を行っています。ちなみにロゼッタ・ストーンを解読したのは1822年で、トリノ滞在前のようです。

開館後も資料収集は続けられていましたが、学術調査隊により1903年から1937年の間に、およそ3万点あまりの大規模な収集が行われました。

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見やすく快適で見ごたえたっぷりの展示

現在、40,000点あまりを収蔵し、そのうち3,300点を展示しているようです(公式ページの記述。数え方にもよるでしょうけど、実際はもっと多いような気もします)。展示室は、4フロアにわたり、およそ12,000平方メートル。これらの展示を巡ると2kmにもなるそうです。

確かにすごい展示でした。資料がものすごく充実しているのは素人ながらも良くわかります。展示にあたっては資料保存の観点からも配慮されているようですが、デザインも過度ではなく、気持ちよく資料と対話できるようにされています。2015年4月1日、展示のリニューアル・オープンがありましたが、その成果かもしれません。

展示の構成の仕方=展示ストーリーは、基本的には時代順・通史的になっていて、古王国~中王国~新王国と順に見ていきます。その間に、トピックス的にテーマを設けた展示が行われています。

見どころだらけで展示はどれも興味深かったです。資料中心の展示で映像やIT機器を使った展示をあまり行っていないのは、充実したコレクションを持っているからこそでしょう。

数字で見るエジプト博物館の展示

公式サイトに面白い数値が掲載されていました。

1,847cm

読み方がわからないのですが、Iuefankh のパピルスは長さ1,847cm=18.47mでエジプト博物館で最大の長さだそうです。すごい巻物です。内容は死者の書らしいです。

18.47mもあるIuefankh のパピルス(たぶん)

24

24体のミイラが展示されています。

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17

動物のミイラは17体、展示されています。

5t

セチ2世の像は5tもあるそうです。

セチ2世像(たぶん)。鏡が設置されていて裏側も見ることができます

面白い割引・無料入館

証明書が必要ですが誕生日だと入館料が無料になったり、父の日母の日は子どもと一緒だと無料になったり、バレンタインデーにカップルで行くと1人分無料になったりする面白い割引・無料入館の仕組みがあります。また、閉館90分前からは5ユーロで入れるようです。

トリノの博物館・美術館などの共通パス“TORINO+PIEMONTE CARD ”でももちろん入館できます。

エジプト博物館へのアクセス・行き方

地下鉄Linea 1のポルタ・ヌォーバ(PORTA NUOVA)駅から歩いて約11分です。トリノ王宮からも歩いて10分ぐらいです。

最新情報

2017年の入館者数は845,237人 。2016年が852,095人ですから、前年比99.2%と若干減っていますが、かなりすごい入館者数だと思います。

私がお邪魔した時には、1903年から1920年にかけて行われた学術調査をテーマにした企画展が行われていました。2018年11月25日までは写真家による作品展も行われるようです。企画展も適宜開催されていますので、要チェックです。

ひとこと

なぜトリノにこんなにすごいエジプト考古学の博物館があるのか、驚きでした。展示も素晴らしく、トリノ観光のおススメスポットの一つです。ただトリノには他にも見どころがいっぱいあるので悩みどころですが…。

info

Museo Egizio

  • 訪問日: 2017年12月20日
  • 開 館: 1824年
  • 入館者数:845,237人 (2017年)
  • 所在地: イタリア・トリノ(Via Accademia delle Scienze 6, 10123 Torino)
  • アクセス:地下鉄Linea 1のPORTA NUOVA駅から徒歩約11分
  • 入館料: 15ユーロ(大人・個人・当日) ※各種割引制度あり
  • 開館時間: 月9時~14時、火-日 9時~18時30分
  • 休館日: -
  • 公式サイト : http://www.museoegizio.it/

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訪問した日の旅行記です。