リヨン歴史地区 - 古代ローマ時代からの歴史が残る歴史と文化の交差点

旧市街にあるサン・ジャン教会とフルヴィエールの丘にあるノートルダム大聖堂

リヨン歴史地区/Site historique de Lyon:概要、歴史、見どころ、アクセス・行き方、感想など

「リヨン歴史地区」は、1998年に登録された世界遺産(文化遺産)で、ローマ時代からの古い歴史を持つリヨンの旧市街(ヴュ・リヨン:Vieux Lyon)から絹織物業で栄えたクロワ・ルース(Croix-Rousse)にかけての地域です。

 

「リヨン歴史地区」の概要・歴史

リヨンは、フランス南東部のイタリアとスイスに接しているローヌ地方にあり、ソーヌ川とローヌ川が合流する街です。

その歴史は、紀元前1世紀にガリア属州の首都・ルグドゥヌム(神の丘)として、フルヴィエールの丘にローマ帝国によって町が築かれたことに始まります。

古くから交通の要衝となり、物資の交易場所として栄えたリヨンは、フランス第2の都市とも第3の都市とも呼ばれています。リヨンは、絹織物業と美食の街として知られていますが、金融業も盛んで永井荷風が横浜正金銀行(現在の三菱UFJ銀行の前身の一つ)の行員として駐在していたこともあるそうです。この時の体験が「ふらんす物語」につながったとか。

「リヨン歴史地区」の主な見どころ

フルヴィエールの丘(Fourvière)

紀元前43年、シーザーの元副官がフルヴィエールの丘に町を築いたのが、リヨンの起源といわれています。

フルヴィエール・古代ローマ劇場(Théâtres Romains de Fourvière)

紀元前15年に建造された野外ローマ劇場で1万人を収容することができます。フランス最大の野外の円形劇場では、現在でも毎年夏に「フルヴィエールの夜 (la Nuit de Fourvière) 」というイベントが行われ、コンサートや演劇が上演されているそうです。見てみたい!

ノートルダム大聖堂(フルヴィエール・ノートルダム大聖堂:Basilique Notre-Dame de Fourvière )

リヨン市民の寄付によって1872年から1896年にかけて建設された教会で、当時主流だったゴシック様式ではなく、ロマネスク様式とビザンチン様式の両方の特徴があるそうです。ここからリヨンの街を一望できます。また、リヨンの街の至る所からこの教会を見ることができ、リヨンのシンボルともなっています。

リヨン旧市街(Vieux Lyon)

石畳の細い道が入り組んだ旧市街は、フルヴィエールの丘のふもとのソーヌ川沿いにあります。タイムスリップしたかのような雰囲気がある素敵なところです。

サン・ジャン教会(Primatiale Saint-Jean)

サン・ジャン教会は、1180年から1480年までおよそ300年の長い時間をかけて建設されました。そのためかロマネスク様式とゴシック様式の2つの様式を見ることができるそうです。この教会で1600年に国王アンリ4世が結婚式を行ったと伝えられています。

プレスキル地区(La Presqu’île)

ベルクール広場(La place Bellecour)

ベルクール広場はソーヌ川とローヌ川の間にある、東西 300m×南北 200m のヨーロッパ最大級の広場。さまざまなイベントの会場にもなっています。堂々としたルイ14世の像が目を引きます。近くには、サン・テグジュペリの生家もあります。リヨン出身で空港にも名前がついていますが、郵便飛行士だったことを考えるぴったりですね。

ベルクール広場とフルヴィエールの丘(ノートルダム大聖堂)。馬に乗っているのがルイ14世。この広場の近くに「星の王子様」とサン・テグジュペリの像があるらしいのですが、見落としてしまいました…。

テロー広場 (La place des Terreaux)

市役所と美術館に面している広場です。この広場の噴水にある彫刻は、レデリック・オーギュスト・バルトルディというアーティストの作品で、「自由の女神」を作った彫刻家だそうです。

クロワ・ルース地区(Croix Rousse)

クロワ・ルースは、古くから絹織物業の盛んな地区で、トラブール(Traboule)と呼ばれる建物間の入り組んだ細い路地・通路があちこちにある古い街並みがあるそうです。トラブールは絹織物を雨に濡らさないためだとかデザインを盗まれないように人目をさけるためにつくられたとかいわれているようです。行けなかったのですが、博物館もあります。

リヨンへのアクセス・行き方

パリからだとTGVで2時間程度です。TGVはリヨン・パールデュー(Lyon Part-Dieu)駅、リヨン・ぺラーシュ(Lyon Perrach)駅、リヨン・サン・テグジュペリ(Lyon Saint-Exupéry)駅の3駅が利用できます。リヨン空港(リヨン・サン・テグジュペリ国際空港)もあり国内外と結ばれています。

ひとこと

美食の街といわれるリヨン。郷土料理の内臓系料理を食べましたがおいしかったです。中央市場も、市場のイメージとはちょっと違うかもしれませんがおいしそうなものがいっぱい並んでいました。

それにしても、リヨンには夜についたのですが、翌朝、目覚めるとあたりは雪一面。びっくりしました。でも雪に覆われた古代ローマ劇場など美しい雪景色を見ることができました。

info

リヨン歴史地区/Site historique de Lyon

  • 訪問日 : 2017年12月17、18、19日
  • 所在地 : フランス・リヨン
  • アクセス : パリからTGVで2時間程度。TGV停車駅:Lyon Part-Dieu駅、Lyon-Perrache駅、Lyon Saint-Exupéryの3駅。リヨン空港(リヨン・サン=テグジュペリ国際空港)もあり国内外と結ばれています
  • 登録年 : 1998年
  • 登録区分 : 文化遺産
  • 開 館 : -
  • 入館者数 : -
  • 入館料 : -
  • 開館時間 : -
  • 休館日 :-
  • リヨン市観光局(日本語サイト)https://jp.lyon-france.com/
  • ユネスコ世界遺産センターURL : http://whc.unesco.org/en/list/872

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