ヌオーヴォ城 -市民ミュージアムもある古くて“新しい城”

ヌオーヴォ城。見張りのための塔や凱旋門(塔に挟まれたところ)は15世紀に建設されたました

ヌオーヴォ城(Castel Nuovo):見どころ、概要、歴史、アクセス・行き方、展示、感想など

ヌオーヴォ城は、13世紀に建設された国王の居城だった城で、ナポリを見つめてきた歴史の証人です。世界遺産「ナポリ歴史地区」の構成施設の一つです。内部は市民ミュージアムとしても活用され15世紀からの絵画や彫刻が展示されています。

 

ヌオーヴォ城の歴史・沿革

アンジューの砦(Maschio Angioino)」とも呼ばれるヌオーヴォ城の建設は、アンジュー家の祖・カルロ1世の命により1279年から始まり3年後に完成しました。完成後、すぐには国王の居城とはならず、息子のカルロ2世の時代になってからナポリ王の居城となりました。

ヌオーヴォ(nuovo)とはイタリア語で「新しい」を意味し、卵城よりも後に建設されたことから名づけられました。

城は、カルロ1世の孫のロベルト1世の時代には、ジョットボッカチオなど芸術家や文化人が集う文化の拠点的な場ともなりましたが、その後、ナポリを巡ってアラゴン家との戦いがおき、城は戦いの場となりました。その結果、1443年、城はアラゴン家のアルフォンソ5世(ナポリ王としてはアルフォンソ1世。ややこしい…)の手に移り、大きく改築され、要塞化が進められました。今日見られる見張りの塔や正面入り口になっている「凱旋門」が作られたのもこの頃です。ヌォーヴォ城は、全体的には「ごつい」感じがしますが、この頃に改築された結果なのですね。

その後、王宮に王が住むようになり王の居城としての役目を終えたのち、武器弾薬庫などとして使われたりしながら、ヌオーヴォ城は、スペインやフランスなどナポリの支配者の移り変わりを見つめてきました。

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15世紀からの絵画や彫刻が見られる市民ミュージアム

今日では、男爵の間やジョットのフレスコが見られるパラティーナ礼拝堂など城内を見学することができます。また、城内の一部は市民ミュージアム(Museo Civico)として活用され、15世紀から20世紀までの絵画や彫刻などが展示されています。ミュージアムが開設されたのは1990年のようです。

ヌオーヴォ城へのアクセス・行き方

地下鉄1号線のムニチーピオ(Municipio)駅から歩いて3分ぐらいです。王宮からも近く、歩いて5分ぐらいです。

ひとこと

外観が重厚というか重々しい印象です。冬の天気が悪い日に行ったためか、陰鬱な感じも受けてしまいました。どうせなら夏の天気の良い時に行った方がいいかもしれませんね。動線が少しわかりにくく少し迷うかもしれません。

info

Castel Nuovo/Museo Civico

  • 訪問日: 2017年12月28日
  • 開 館: 1990年? ※市民ミュージアムの開館
  • 入館者数: -
  • 所在地: イタリア・ナポリ(Via Vittorio Emanuele III, 80133 Napoli)
  • アクセス: 地下鉄1号線のMunicipio駅から徒歩約3分
  • 入館料: 6ユーロ(大人・個人・当日) ※各種割引制度あり
  • 開館時間: 8時30分~19時
  • 休館日:日曜日? ※開館時間が月曜日から土曜日の8時30分~19時となっているので日曜日が休館日かもしれません
  • 公式サイトなど : http://www.comune.napoli.it/flex/cm/pages/ServeBLOB.php/L/IT/IDPagina/1372

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