アブディーン宮殿 - 博物館として見学できる、かつて王宮だったエジプトの大統領府

アブディーン宮殿(Abdeen Palace Museum):見どころ、概要、歴史、アクセス・行き方、展示、感想など

王宮として建設されたアブディーン宮殿は、現在、エジプトの大統領府ですが、その一部は武器や銀器、大統領への贈り物、歴史文書などの博物館として公開されています。

 

アブディーン宮殿の歴史・沿革

アバディーン宮殿は、1805年(1840年とも)から1952年まで続いたエジプトの王朝「ムハマンド・アリー王朝」のイスマーイール・パシャが建設を命じ、1863年に建設が始まり、1874年に完成した宮殿です。建設には、当時のお金で、270万エジプト・ポンドの費用(建物70万EGP、家具調度に200万EGP)を要しています。

ちなみに、オペラ「アイーダ」もイスマーイール・パシャの依頼によるものだとか。そして「アイーダ」の原案を書いたのはエジプト考古学博物館の設立者としても知られるエジプト考古学局初代局長のフランス人、オギュスト・マリエットだそうです。

一般公開がされていたかどうかはわからないのですが、20世紀初頭には、宮殿内に王家の所有物、武器・弾薬、勲章などの展示室が設けられたようです。

1952年の革命後は、これらのコレクションは建物とともに政府が管理することになりました。時代は下り、ムバラク大統領(在任:1981年~2011年)の時代に、革命の際に被害を受けた部分などの修復が終了し、大統領への贈り物・所有物や銀器・陶器などのコレクションなども加わり、1998年10月17日に再開館したようです。2005年には歴史文書の展示も加わりました。

アブディーン宮殿博物館の展示概要

アバディーン宮殿博物館は、ヨーロッパの宮殿に見られるように複数の博物館の集合体というかたちをとっていますが、実質的には、ここもやはり武器、銀器、陶器、贈呈物などのテーマごとに宮殿の居室を展示室として利用している一つの総合博物館といった方がしっくりくると思います。

見どころは、あえていうなら、外国の賓客をもてなすような現役の大統領府に、一部とはいえ入れることかもしれません。

展示手法は基本的にはコレクションが並んでいる陳列型。資料の数はかなり多く、中には、日本からの贈り物があったり、戦闘機購入の記念として贈られたようなものもあったりと興味深いものもあります。

壁付けまたは天吊りでモニターが複数の場所に設置されていて、環境映像のように同じ映像が流れていました。映像コンテンツは今一つよく意味がわかりませんでしたが、音声がわりと大きく流れていました。映像のクオリティは手作り感にあふれるものでした。

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アブディーン宮殿へのアクセス・行き方

地下鉄のムハンマド・ナギーブ(Mohammad Naguib)駅から徒歩7、8分です。入り口は、正面側ではなく裏手側の細い通りにあります。入り口やチケット売り場は少しわかりにくいので注意が必要です。チケット売り場は道路を挟んだ向かい側にありました。

入り口付近。右側にアブディーン宮殿のサイン(看板)。これを見落とさないようにしてください

ひとこと

私が訪れた時は、他に入館者はいませんでした。あまり知られていないのでしょうか?じっくり見てみるとなかなか興味深いものもあります。

info

Abdeen Palace Museum

  • 訪問日: 2018年1月9日
  • 開 館
  • 入館者数: -
  • 所在地: エジプト・カイロ(Rahbet Abdin, Abdeen, Cairo Governorate)
  • アクセス: 地下鉄のMohammad Naguib駅から徒歩7、8分
  • 入館料: 100エジプト・ポンド(大人・個人・当日・外国人)。※カメラ持ち込み料が別途必要
  • 開館時間: - (9~17時?)
  • 休館日: - (金曜日?)
  • 公式サイト : 不明

※公式サイトが不明でしたので、情報は私の体験や海外サイトなどを参考にまとめています。

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訪問した日の旅行記です。