オルセー美術館 - 印象派をはじめ近代の名作・傑作が勢揃いの美術館

オルセー美術館/Musée d’Orsay:見どころ、概要、歴史、アクセス・行き方、展示、感想、最新情報など

オルセー美術館といえば、印象派のコレクションが充実していることで有名ですが、印象派に限らず19世紀の名作・傑作が勢揃いしています。美術好きがパリを訪れたらぜひ訪れたい美術館の一つです。

 

オルセー美術館の歴史・沿革

オルセー美術館は使われなくなった駅舎を改装したことは有名です。

この建物は、1900年のパリ万博の開催に合わせて、フランス南西部とつなぐ長距離列車の発着駅兼ホテルとして、1898年に着工し1900年に完成しました。同年5月28日に一番列車が走りましたが、駅舎の正式開業日は7月14日のフランス革命記念日となっています。

駅舎には荷物用の傾斜やリフト、エレベーターなど当時の最新技術が導入されていました。また、鉄道は蒸気機関車ではなく電気機関車だったので蒸気や煙がでないため、ガラス屋根の採用や自由な内装デザインにつながったといいます。しかし、開業後まもない1909年頃からすでにホームの長さが列車の長大化に対応できないという指摘がなされ、1939年には近距離専用駅となりました。

その後、第2次世界大戦中はドイツ軍の司令部が置かれたり、1945年には捕虜や追放者の受け入れ施設になったり、1958年にはド・ゴール将軍が政権復帰宣言を行うなど歴史の舞台にもなっています。また、1962年にはオーソン・ウェルズが「審判」を撮影しています。このような歴史を持つ駅舎ですが、1973年に閉鎖されました。この年に歴史的建造物の候補として緊急登録されましたが、最終的に認定されたのは1978年のことです。閉鎖後は、演劇の公演が行われるなどの暫定的な利用のされ方をしていました。

一時は取り壊して新しい建物を建設することが計画されましたが、1970年代初頭から既存の建物を生かしながら美術館にしたらどうかという計画があり1973年に正式に決定したようです。ただし、本格的に改修が始められたのは1980年に入ってから。美術館にふさわしい空間とするために改修には数年が必要でしたが、1986年12月1日に時のミッテラン大統領の出席のもとに国立の美術館として開館しました。ちなみに、シテ科学産業博物館も同じ年に開館しています。

<広告>

駅舎時代を感じさせる空間

中央部の吹き抜け部分やそこにある大時計など、駅舎だったことを偲ばせる建物で、うまく駅舎建築と美術館建築を融合させていると感じました。

吹き抜け部のガラスの天井などから柔らかな自然光が入ってきてとても気持ちの良い空間で作品を見ることができるのは感動的です。

それにしても、紫外線カットはされているんでしょうけど、あれだけの照度で展示できるのは西洋美術ならではなのでしょうね。

オルセー美術館のコレクション

コレクションは、原則的には2月革命があった1848年から第1次世界大戦が勃発した1914年までの西洋美術作品を収集の対象としています。また、収集する分野は、絵画だけではなく、彫刻、写真、グラフィック、家具・工芸品といった装飾芸術など幅広い作品分野となっています。

そうした収集方針により、この美術館では、ミレー、クールベ、マネ、モネ、ルノワール、ドガ、セザンヌ、ロダン、ゴーギャン、ゴッホ、ガレなど日本でも非常に人気のある作家の作品を数多く見ることができます。

収蔵作品数の正確なことはわからないのですが、wikiによると常設展示で4,000作品だそうです。4,000作品が常設展示されているという意味でしょうか。そうだとすると展示されていないものもあるでしょうから収蔵作品数としてはもっと多いと思われます。

<広告>

ちなみに、1848年以前の作品はルーブル美術館、1914年以降のものはポンピドゥー・センターがコレクションしています。ということは過去から現在までの西洋美術史に出会い、体感するためにはこの3館を巡ることが大切だということですね。

ジャポニスムと印象派

日本人に限ったことではないですが、印象派やポスト印象派はとても人気があり、この美術館でそうした作品の数々を見ることができます。

しかもそれらを日本では考えられないぐらいじっくりゆっくり見ることができます。もちろん有名作品は人も多く、なかなかゆっくりとはいかないかもしれませんが、それでも日本とは比較になりません。訪れたのが観光のオフシーズンということもあると思いますが、良い時間を過ごせました。

印象派といえば、ジャポニスムを忘れてはいけません。ジャポニスムに影響された有名作品を数多く見ることができます。また、あまり見ている人はいませんでしたが、ブラックモンが「北斎漫画」から題材をとった陶器も展示されています。こういうのを見ておくのも良いと思います。解説がなかったのはちょっと残念でした。

それにしても、ここもそうですが、有名作品とそうではない作品の見ている人の数というか混雑ぐあいはほんとに極端に違いますね。

オルセー美術館へのアクセス・行き方

地下鉄12 番線のSolférino駅から徒歩3分です。RER C線のMusée d’Orsay駅だとすぐ目の前で歩いて1分です。また、ルーブル美術館やオランジェリー美術館からも歩いて10~15分程度です。

最新情報

2017年の入館者数3,178,000人で、前年比プラス5.9%と入館者数が増えました。2017年はわからないのですが、2016年は入館者数16位と世界有数の美術館です。

ひとこと

パリを訪れたのは2回目で、前回はおよそ30年前です。ちょうどオルセー美術館が開館して2、3か月後という時期。印象派をいっぱいコレクションしている美術館が誕生したのは聞いていたのですが、どこかわからず見逃してしまいました。それ以来ずっと気になっていた美術館で期待値マックス。その思いは裏切られず見ごたえたっぷり。30年越しの思いがかないやっと訪れることができました。

info

Musée d’Orsay

  • 訪問日: 2017年12月12日
  • 開 館: 1986年12月1日
  • 入館者数: 3,178,000人(2017年)
  • 所在地: フランス・パリ(1, rue de la Légion d’Honneur 75007 Paris)
  • アクセス:地下鉄12 番線のSolférino駅から徒歩3分、RER C線のMusée d’Orsay駅から徒歩1分
  • 入館料: 14ユーロ(大人・個人・当日) ※各種割引制度あり
  • 開館時間: 火-日(木を除く) 9時30分~18時、木 9時30分~21時45分
  • 休館日: 月曜日、5/1、12/25
  • 公式サイト : http://www.musee-orsay.fr/

【姉妹サイトの投稿記事】

訪問した日の旅行記です。