コンフリュアンス博物館/Musée des Confluences:見どころ、概要、歴史、アクセス・行き方、展示、感想、最新情報など
コンフリュアンス博物館は、ソーヌ川とローグ川の合流するところにある、まさにコンフリュアンス(合流)博物館。その建築が特徴的で目をひきます。科学・技術、自然、人類学、社会学などの総合博物館です。
コンフリュアンス博物館の概要・歴史
コンフリュアンス博物館は、リヨンのコンフリュアンス(合流)地区に立つ博物館で、この地域の再開発の一環で建設された比較的新しい博物館です。開館は2014年12月20日。
外観はなんといっても独特というかユニークです。オーストラリアの建築設計事務所COOP HIMMELB(L)AU(コープ・ヒンメルブラウ)の設計だそうです。地上5階地下2階建てで延床面積は22,000平方メートルです。1階がエントランス、2階が企画展スペース、3階が常設展スペースになっています。
4つのテーマからなる常設展示
最初は「合流」というので川の博物館かなと思ってしまいましたが、そうではありませんでした。
「起源:世界の物語 」「社会 : 人間の劇場」「 種 : 生物のネット」「永遠 : その先のビジョン」の4つのテーマで展示が構成されています。
自然史、科学・技術、文化人類学、社会学などを融合させた展示がとてもユニークです。16世紀以降に集められた220万点以上のコレクションの中から選りすぐったものを展示しているようですが、次のコーナーで何の展示が行われているのか、何に出会うのか、予想の斜め上をいくようなところもあり面白かったです。照明デザインなども含めて空間デザインもとてもおしゃれです。
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日本の鎧兜も展示されていますし、意外に日本のものが数多く展示されています。これは、パリにあるギレ東洋美術館がもとをただせばリヨンにあったことも一因のようです。設立者のエミール・ギレはリヨンの実業家で、日本などから持ち帰ったものは最初、リヨンで公開していました。どうやらその名残りのようです。パリに移転した時に、すべてのコレクションを移動させたのではないのかもしれません。
2014年の開館と新しいのですが、220万点以上のコレクションを持つぐらいですから前身があるようです。調べきれなかったのですが、国立自然史博物館(Muséum National d’Histoire Naturelle)やリヨン・ギメ博物館(the Musée Guimet de Lyon)などから資料を受け継いでいるようです。
この日の企画展は「リュミエール」「毒」など
企画展も行われていました。すでに終わってしまっていますが、2017年6月13日から2018年2月25日までの会期でリュミエール兄弟の映画に関する展示が行われていました。世界初の映画館といわれるパリのグラン・カフェも再現されていました。割と近くにある博物館で競合してしまうようなテーマを行うのもユニークですね。リュミエール博物館も協力していたようですし、もちろん相乗効果を狙ったものだと思いますが。
「毒の歴史」の企画展もやっていました。こちらも古今東西のいろいろな動植物などに由来する毒をテーマとしたもので、けっこうおもしろかったです。
他にも企画展が行われていました。常設展示室と企画展示室の広さが同じぐらいあるなど、この博物館では充実した企画展が行われています(学芸員は大変でしょうね)。
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コンフリュアンス博物館へのアクセス・行き方
トラム(路面電車)T1線の、その名もずばりのミュゼ・デ・コンフリュアンス(Musée des Confluences)駅のすぐ目の前、トラムを降りたらわかります。あえていうなら徒歩1分です。
最新情報
2018年7月7日から2019年8月25日の会期で、“Yokainoshima, esprits du Japon”という企画展が開かれています。「妖怪の島、日本の精神」といったところでしょうか。これは、日仏友好160周年を記念してパリを中心にフランスで行われている「ジャポニスム 2018」の一環のようです。展示は、妖怪といっても、「なまはげ」をはじめ日本各地のお祭りの際の仮面になっているもので、水木しげるが描いているような妖怪とはちょっと違うようです。サイトを見ると所蔵しているもののほかに写真家の作品などが展示されていることが書かれています。行ってみたいですね。
ひとこと
建築も展示もユニークでした。期待はしていなかったのですが、かなり見ごたえもあって良かったです。さすがリヨンで一番の入館者がある博物館。リヨンに行く機会があったら行ってみてはいかがでしょうか?トラムからの風景もなかなか良いですよ。
info
Musée des Confluences
- 訪問日: 2017年12月19日
- 開 館: 2014年12月20日
- 入館者数: -
- 所在地: フランス・リヨン(86 quai Perrache 69002 Lyon)
- アクセス:トラムT1線のmusée des Confluences駅から徒歩1分
- 入館料: 9ユーロ(大人・個人・当日) ※各種割引制度あり
- 開館時間: 火・水・金11時~19時、木11時~22時30分、土日祝10時から19時から
- 休館日: 月曜日、1/1、5/1、12/25
- 公式サイト : http://www.museedesconfluences.fr/
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訪問した日の旅行記です。