エクスプロラトリアム - 世界の科学館に影響を与え続けている老舗中の老舗のハンズオン科学館

エクスプロラトリアム/Exploratorium :概要、歴史、立地、展示、見どころ、感想、最新情報など

 

ハンズオン展示の先駆け

エクスプロラトリアムはハンズオン展示の草分け・先駆けの体験型科学館です。科学館関係者ならだれでも知っているといっても過言ではないでしょう。新しい科学館を作ろうとした場合、必ず視察に行く場所の一つです。

ここにある展示装置と同じ仕組みの展示を日本の科学館でもいっぱい見ます。コピーといってしまえばそれまでですが、むしろ以前は「Exploratorium Cookbook」という本を出版して、「どうぞ同じものを作ってください、そしてみんなで一緒に子どもたちの好奇心を刺激しながらいい体験を提供して科学を普及させていきましょう」状態だったと記憶しています(間違っていたらすみません)。

私も以前この本でずいぶんと勉強させてもらいました。ショップで販売しているかと思ったのですが、見つけられませんでした。古本ならAmazonでも購入できるみたいですね。

科学と芸術と人間の知覚のミュージアム

ここは科学館といわれますが、いわゆる科学館とは少し違います。実際、ウエブページに掲載されているFact Sheetには、エクスプロラトリアムは、「科学と芸術と人間の知覚のミュージアム(a museum of science, art, and human perception)」と記載されています。

実際、アーティスト・イン・レジデンスで展示装置を作っていることは面白いと思いました。また、展示装置は、現代美術といってもよいという印象を受けるものも少なくありません。

キャプションで「アーティスト・イン・レジデンス」で制作されたことがわかります

 

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650以上もの展示アイテム

ここに展示されている展示装置・アイテムは、650以上(!)。これらの多くは、動きのない静的な展示ではなく、体験型・体感型、ハンズオン展示だけに、適切に維持管理していくのは大変なことだと思います。

展示装置を作ったり修理したりしている工房を公開しているのもとても興味深かったです。こうしたバックヤードを公開して活動を紹介しているところは他でも何か所か拝見しました。そこで作業をする方はやりにくいかもしれませんが、興味関心を高めるのは間違いないと思います。もしかしたら大切に使おうという気持ちも芽生えるかもしれません。

展示装置の製作・修理の様子も見られます

学校との連携

教員向きの相談窓口もありました。こうした窓口を設けたり、学校向きのプログラムを開発するのは、アメリカでは珍しいことではないことのように思います。学校との連携はとても大切だと思います。

実際、スクールバスでやってくる団体の子どもたちがとても多くて、館内は大賑わい。楽しそうに“学んで”ました。

教育向けの工房(?) ここも寄付者の冠がついてます

予算もスタッフ数もケタ違い

2017年のアニュアル・レポートによると、およそ85万人の入館者があったようです。収入が約4,731万ドル、支出が4,622万ドル。110円換算なら50億円以上の予算規模。入館者1名あたりでは約54ドル(約6,000円)の経費がかかっているのですから、入館料が29.95ドル(約3,300円)とお高いのももっともかもしれませんね。

スタッフの数も多かったです。Fact Sheetを調べてみると、フル・タイムが245名もいらっしゃいますし、パートタイムが250名、ボランティアが274名。これだけ巨大な施設を運営していくためには、やはりこれぐらいのスタッフ数が必要になるのでしょうね。

 

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2013年に現在地に移転

開館以来、成長し続けてきたエクスプロラトリアム。現在の再開発されたふ頭に移転したのは2013年。比較的最近のことです。

その広さですが、敷地面積が218,000sq.ft(20,253平米)で展示面積が75,000sq.ft(6,9678平米)。

 

エクスプロラトリアムは観光ではなかなか行かないかもしれませんが、美術館的な楽しみ方もできると思いますので、美術館好き、現代美術好きの方もそれなりに楽しめるのではないかと思います。ちなみにトリップアドバイザーでは、サンフランシスコのミュージアム108館中第一位になっています。

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