ギネス・ストアハウス - 創業地の工場に隣接するギネス・ビールの記念館

ギネス・ストアハウス/The Guinness Storehouse:見どころ、概要、歴史、アクセス・行き方、展示、感想、最新情報など

ギネス・ストアハウスは、ギネス・ビールの工場の敷地内にある、企業ミュージアム的なミニ・テーマパークというか、ミニ・テーマパーク的な企業ミュージアム、広報施設です。

2017年の入館者数は、約171万人で、アイルランド随一のツーリスト・スポットになっているようです。

 

ギネス・ビールの歴史

ギネス・ビールは、ダブリンのこの地で1759年に操業を開始し、約260年の歴史を有しています。

創業者はアーサー・ギネス。1759年当時、使われなくなっていたセント・ジェームズ・ゲート醸造所(4エーカー=16,187平方メートル)を年45ポンド、9000年間(!)、賃貸をする契約を結んだそうです。契約期間に驚かされます。今もこの契約が有効なら、年間約6,500円で蒸留所を借りていることになりますが、もうすでにこの契約は無効になっているとか。というのは、まわりの土地を含めて50エーカーを購入してしまっているからだそうです。

現在、ギネスは、ナイジェリアやインドネシアなど世界のいろいろなところで生産されているそうです。日本でもサッポロビールが生産を行う計画があったようですが、実現はしなかったらしいです。

ギネス・ストアハウスの建物

ギネス・ストアハウスの建物は、1904年に建設され、1984年まで発酵に使われていたそうです。

この建物が企業ミュージアム、広報施設に生まれ変わったのは2000年のこと。開館以来、延べ1,800万人もの入館者があり、最新の入館者数データ(2017年)では、一年間の入館者は1,711,281人だそうです。そのうちの1人は私です(笑)。

建物は7階建てで、吹き抜けは、ビールを飲むグラス=パイント・グラスをかたどっていて、世界最大のパイント・グラスだとか。世界最大のグラスかもしれませんが、いったい誰が飲むのでしょう!?それにそのような大きさになると、すでに“パイント(568ml)”ではないような気もします。

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ギネス・ストアハウスの展示と体験

日本のビール工場見学だと、展示を見たりしながら工場の製造過程を見学し、最後に試飲することが多いと思います。ここは工場に併設されているものの実際の製造過程を見学することはなかったです。

グランドフロア(日本でいう1階)から順に上に上がりながら見ていくのが標準ルートです。グランドフロアには、9000年間の賃貸契約書が展示されていたり、ギネス・ビールの材料について解説があります。2階は製造工程の紹介、3階は味の評価についての紹介、4階は広告、5階はおいしいビールの注ぎ方を体験できるギネス・アカデミー、6階はバーとレストラン、7階はグラビティ・バー(Gravity Bar)です。どのフロアも、空間デザイン・展示デザインがとてもおしゃれでかっこよかったです。

ギネス・ストアハウスのハイライト

展示もどれも興味深く面白いのですが、施設としてのハイライト、目玉はやはり「試飲」体験でしょう!

5階のギネス・アカデミー(Guiness Academy)と7階のグラビティ・バー(Gravity Bar)で試飲できます。6階のバー、レストランでもできるようですが、せっかくですので、ギネス・アカデミーかグラビティ・バーで試飲ををするのがおススメです。ギネス好きならギネス・アカデミーで注ぎ方を体験しながら試飲して、その後、グラビティ・バーでもう1杯、別料金・有料で飲むのがいいかもしれません。

私は、実のところ、お酒がまったく飲めないのですが、せっかくなので、ちょっとだけ味見というか舐めてみたいと思い、グラビティ・バーに行きました。

バー・カウンターで飲めないのだけど、ちょっとだけなめてみたい(正しいかどうかわかりませんが、その時に言ったのは、I can’t drink, but I’d like to try. Can I just take a sip?)と告げたら、小さい方のグラス(それでも大きかったですが)に入れてくれて、残して大丈夫だからと言ってくれました。また、試飲券を半分にちぎってくれて、残りの半券でソフト・ドリンクを飲めると教えてくれました。とてもうれしくありがたいサービスです。もちろん、最初からソフト・ドリンクでも大丈夫ですから、家族で訪れても安心です。

注がれてから2分間待って飲みます。最初、茶色っぽい色だったビールが次第に落ち着いてくると黒くなってきます。不思議です。一口すすってみました。味は濃厚ですが、すっきりと感じました(下戸ですので、比較の基準がないのですが…)。思い切って挑戦してみて良かったです。

このバーはダブリンの街が360度一望できるとても見晴らしの良い展望バーで、2杯目などを飲みながら楽しそうにおしゃべりしている人も多かったです。

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ギネス・ストアハウスへのアクセス・行き方

路面電車LUASレッド・ライン(赤線)のJames’s 駅から徒歩10分弱。市中心部から歩いて10~20分程度です。

ひとこと

ギネス・ブックでもおなじみのギネス。不勉強でお恥ずかしいお話ですが、ギネスの創業地・本拠地がアイルランドのダブリンだということを知りませんでした。なんとなくイギリスだと思い込んでしまっていました。

見ごたえがある施設ですし、最上階からの眺めも良いので、ダブリン観光のおススメの場所の一つです。

年間171万人もの入館者数があるということですから、かなり混雑する時もあると思います。私が訪れた時は、オフ・シーズンで、すぐにチケットを購入できましたが、観光シーズンは事前にオンラインで購入しておいた方が良いかもしれません。ネット購入なら割引もあるようです。

ちなみに、入館者数約171万人のうち、北米からが28%イギリスからが26%だそうです。アイルランドにルーツを持つアメリカ人が多く訪れているのかもしれませんね。

info

the Guinness Storehouse

  • 訪問日: 2017年12月3日
  • 開 館: 2000年
  • 入館者数: 1,711,281人(2017年)
  • 所在地: アイルランド・ダブリン(St. James’s Gate, Dublin 8, Ireland)
  • アクセス: 路面電車LUASレッド・ライン(赤線)のJames’s駅から徒歩10分弱。市中心部から歩いて10~20分程度
  • 入場料: 25ユーロ(大人・個人・当日) オンラインほか割引制度あり
  • 開館時間: 9時30分から19時(最終入館は17時) 夏季は延長開館するようです
  • 休館日: 聖金曜日、12/24-26(Christmas Eve, Christmas Day & St Stephen’s Day.)
  • 公式サイト : https://www.guinness-storehouse.com/

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訪問した日の旅行記です。