マダマ宮/市立古典美術館(Palazzo Madama /Museo Civico d’Arte Antica):見どころ、概要、歴史、アクセス・行き方、展示、感想など
市立古典美術館はマダマ宮にあり、中世からバロックまでの美術・工芸品などを収蔵・展示しています。マダマ宮は世界遺産「サヴォイア王家の王宮群」の構成施設です。
マダマ宮の概要・歴史
マダマ宮は、紀元前1世紀の頃にローマ帝国の城壁が作られた場所にあり、現在でもその遺構を地下で見ることがことができます。
その後、要塞として使われていたようですが、14世紀にサヴォイア家につながるアカイエ家により城となりました。このころに建設された塔を建物の裏側に見ることができます。18世紀につくられた表の白いファサードとの違いに驚きます。その後、サヴォイア家の迎賓館などとして使われました。
17世紀にはサヴォイア家の女性たちの住居となり、この時に大きく手が加えられました。また、“Madama Reale”として知られるMaria Giovanna Battista di Savoiaが住んだことからマダマ宮と呼ばれるようになりました。イタリア語の“マダマ(Madama)”はフランス語などの“マダム(Madame)”です。
マダマ宮は、ナポレオン戦争時にはフランスの臨時政府が置かれたり、1832年に王室美術館が開設されたり、サルダーニャ国の上院が置かれたりなどの歴史がありますが、1934年からは古典美術館として使われています。
2006年のトリノ・オリンピックの際には、国際オリンピック委員会のラウンジとしても使われたようです。
市立古典美術館の歴史・沿革
市立古典美術館としては1934年の開館ですが、そのコレクションは1832年の王室美術館(Reale Galleria)の開館までさかのぼります。その後、王室美術館はイタリア統一運動もあり1860年に公立博物館に改組され、コレクションは一時別の場所に移ったこともあるようですが、基本的にはマダマ宮にずっとありました。
その後もサヴォイア家などからの寄贈もありコレクションは増えていきましたが、1898年に近現代美術が他館に移管され、2008年にアジア美術が東洋美術館に移管されました。
なお、数年間の改装の後、2006年に再開館したようです。トリノ・オリンピックに合わせたリニューアルだったと思われます。
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古典美術館のコレクション展示
古典美術館のコレクションは、地下1階が中世、1階がゴシックとルネサンス、2階がバロック、3階が装飾美術・工芸品に区分され展示されています。3階を除けば絵画と彫刻が中心です。この美術館のコレクションの見どころや目玉はわからないのですが、中世からの美術史をたどれることができるのは確かです。
王宮にあるサバウダ美術館もサヴォイア王家のコレクションが元ですし、ここもそうです。サヴォイア家が多くの美術品を所有していたことに驚かされます。また、王家の女性の住居だったこともあるぐらいで豪華な内装も見ごたえがあります。
マダマ宮へのアクセス・行き方
ポルタ・ヌォーバ(PORTA NUOVA)駅から歩いて約15分です。王宮もすぐ近くで歩いて3分です。
ひとこと
美術品のことは、正直なところ、よくわからないのですが、美しく豪華な内装のマダマ宮で、伝統的な絵画や彫刻を見ることができるのはとても豊かな時間の過ごし方だと思います。また、陶磁器をはじめとする工芸品の数々も見ごたえがありました。「サヴォイア王家の王宮群」の一つとして世界遺産に登録もされていますし、王宮もすぐ近くですので、あわせてご覧になっても良いかもしれません。
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info
Palazzo Madama /Museo Civico d’Arte Antica
- 訪問日: 2017年12月21日
- 開 館: 1934年
- 入館者数: -
- 所在地: イタリア・トリノ(Piazza Castello, 10122 Torino)
- アクセス:ポルタ・ヌォーバ(PORTA NUOVA)駅から徒歩約15分
- 入館料: 10ユーロ(大人・個人・当日) ※各種割引制度あり
- 開館時間: 10時~18時
- 休館日: 火曜日
- 公式サイト : http://www.palazzomadamatorino.it/
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