ウォーカー美術館 - 13世紀から今日までの美術コレクションが充実している「北のナショナル・ギャラリー」

ウォーカー美術館の入り口には、左側にラファエロ、右側にミケランジェロの像が設置されています

ウォーカー美術館/The Walker Art Galley:見どころ、概要、歴史、アクセス・行き方、展示、感想、最新情報など

13世紀から今日までの絵画、彫刻、装飾美術(工芸・デザイン)が充実していて、ロンドン以外ではイギリス最大級のコレクションを誇る美術館で、「北のナショナル・ギャラリー (the National Gallery of the North) 」と呼ばれています。

 

ウォーカー美術館の歴史・沿革

コレクションの淵源

ウォーカー美術館のコレクションは、1819年にリバプール王立研究所(Liverpool Royal Institution)が法律家にして政治家・歴史家・慈善家であるウイリアム・ロスコーから37作品を買い取ったことに始まります。そして、1843年に王立研究所の所蔵コレクションを展示するギャラリーができたようです。その後、コレクションは少しずつ充実し、1871年には第1回目の秋の展覧会がリバプール議会主催で開催されました。

ウォーカー美術館の建設と開館

1873年、醸造業を営むとともに市議会の重鎮、市長であったアンドリュー・バークレー・ウォーカー(Andrew Barclay Walker)氏が、2万ポンドを寄付して新しい美術館を建設することになりました。1874年に着工し、1877年9月6日にウォーカー美術館(The Walker Art Galley)がオープン。開館4か月で324,117 人の入館者を迎えたそうです。また、開館4年後の1881年には、1年間で610,779人、1日あたりでは2,000人以上の入館者があるなど、大変な活況だったようです。

ウォーカー美術館の成長と発展

その後、建物が増築されたり、コレクションも増えて行きましたが、第二次世界大戦時は、建物は食糧省(Ministry of Food)に接収され閉館、作品は別のところに移されました。戦争(空襲)のため建物の修復が必要で、再開は1951年。再開後も継続的にコレクションは増えています。

1986年にはマージーサイド海事博物館やワールド・ミュージアムなど他の博物館ともども国営化され、現在のリバプール国立博物館(National Museums Liverpoo)が管理運営することになり、今日に至っています。

<広告>

ウォーカー美術館のコレクション

ルネサンス期の名作、チューダー様式の肖像画、ビクトリア朝時代や前ラファエロ派の作品、デビッド・ホックニーなどの現代美術など13世紀から今日までの多彩な作品群をコレクションしています。また、1700年代から今日に至るまでの服飾関係コレクションをおよそ1万点所蔵しているほか、陶磁器、ガラス工芸、金工品、宝飾品、家具、楽器などの工芸のコレクションも充実しているのも特徴だと思います。

数多くの作品が、ホワイト・キューブ(白壁)への展示ではなく色のついた壁に所せましと並んでいるのは圧巻で見ごたえたっぷりです。

中には、作品保護のためにカーテンを観覧者が操作するようになっているものもあり、興味深く拝見しました。

また、室内を見ることができなかったのですが、8歳までの小さな子どもたちが遊びを通してアートに出会い、ふれることができるギャラリー“Big Art for Little Artists” があり、とても人気のようです。

子連れではなかったので、中に入れませんでした。残念!

<広告>

ウォーカー美術館へのアクセス・行き方

ウォーカー美術館は、ワールド・ミュージアムや中央図書館、セント・ジョージ・ホールなどさまざまな文化施設が集中している地区にあります。このあたりは、「ウィリアム・ブラウン・ストリート保存地域」として世界遺産「海商都市リヴァプール」の一地域を構成しています。

最寄り駅はLiverpool Lime Street駅で、徒歩3、4分ぐらいです。

最新情報

2017年の入館者数は295,916人で、前年比プラス2%だったそうです。

イギリスで活動するアーティストの絵画作品コンペティション「ジョン・ムーア絵画賞」が2年に1度開催され、ウォーカー美術館で2018年7月14日~11月18日の会期で受賞作品が展示されています。

また、リバプールでは、現代美術の祭典「リバプール・ビエンナーレ」が2年に1度、開催されます。2018年は開催年にあたり、7月14日から10月28日までの会期です。ウォーカー美術館には作品は展示されていないようですが、ジョン・ムーア絵画賞と合わせて見る良いタイミングかもしれません。

ひとこと

「北のナショナル・ギャラリー」といわれるだけあって、確かに充実したコレクションですが、さらに、V&A美術館のようにデザイン・工芸のコレクションも充実しているのが特徴かと思います。

info

The Walker Art Gallery

  • 訪問日: 2017年12月5日
  • 開 館: 1877年9月6日
  • 入館者数: 295,916人(2017年)
  • 所在地: イギリス・リバプール(William Brown Street, Liverpool, L3 8EL )
  • アクセス: Liverpool Lime Street駅から徒歩3、4分、ローカル鉄道Merseyrailのノーザン・ライン(Northern Line)のMoorfields駅から徒歩10分、Liverpool Central駅から徒歩10分
  • 入館料: 無料
  • 開館時間: 10時から17時
  • 休館日: 1/1、12/24-26、12/31
  • 公式サイト : http://www.liverpoolmuseums.org.uk/walker/

【姉妹サイトの投稿記事】

訪問した日の旅行記です。