シテ建築遺産博物館 - 伝統・古典から今日までの建築を学べる国立の建築博物館

エッフェル塔から見たシャイヨー宮。シテ建築遺産博物館は東翼(右側)

シテ建築遺産博物館(シテ建築・文化財博物館)/Cité de l’Architecture & du Patrimoine:見どころ、概要、歴史、アクセス・行き方、展示、感想など

シテ建築遺産博物館は、建築と建物と密接な関係がある彫刻や装飾などをテーマとした博物館で、フランスの過去から現在までの建築を記録し、建築を学ぶことができる国立博物館です。

シテ建築遺産博物館の歴史・沿革・概要

シテ建築遺産博物館(シテ建築・文化財博物館)のはじまりは、1882年に設立された比較彫刻博物館(Musée de Sculpture Comparée)にあります。この博物館は、その後、1937年にフランス記念物博物館(Musée des Monuments Français)に生まれ変わり、さらに、建築や都市計画なども重視されたためだと思いますが、2004年に現在のシテ建築遺産博物館になりました。

世界遺産シャイヨー宮にあるシテ建築遺産博物館

シテ建築遺産博物館は世界遺産「パリのセーヌ河岸」を構成するシャイヨー宮に東翼にあります。

シャイヨー宮の歴史は意外に新しく、1937年のパリ万博にあわせて建設されました。それ以前は、1878年のパリ万博の時に建設されたトロカデロ宮殿でした。パリでは万博が8回ほど開催されているので、ちょっとややこしいですね。

このシャイヨー宮からのエッフェル塔の眺めが美しくフォトスポットになっていて、多くの観光客で賑わっています。ここで撮られた有名な写真にヒットラーと軍人たちがエッフェル塔を背景にしたものがあります。どこかでご覧になったことがあるかもしれません。

シャイヨー宮からのエッフェル塔はフォト・スポットになっています。有名なヒットラーと将校たちの写真もここで撮影されたものですし、いっぱい映画やテレビでもここからの風景は見かけると思います

ちなみに、シャイヨー宮の反対側の西翼には人類学博物館海洋博物館が入居しています。

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シテ建築遺産博物館の展示・見どころ

建物は5層に分かれ、常設展示は1・3・4階にあります。地下1階は企画展示室、2階は図書室です。

常設展示は、石膏ギャラリー(1階)、近現代建築ギャラリー(3階)、壁画とステンドグラスのギャラリー(3・4階)の大きく3つで構成されています。

石膏ギャラリーは、フランス各地の建造物の彫刻などを型取った石膏レプリカが大空間に数多く展示されています。通常ではなかなか見るのが難しい高所にあるようなものも間近に見ることもでき、大きな見どころになっています。石膏レプリカのコレクションは、建築遺産を保護・保存する活動の一環としてはじまり、1837年に設立された歴史的記念物委員会の活動の成果によるものだそうです。戦災などで現物が失われてしまったものも含まれているようで、貴重な記録になっています。

近現代建築ギャラリーも有名な建築物などの図面や模型をはじめ数々の原画、写真、インタビュー映像などが展示されていて、建築好きや建築を学ぶ人には感動的な見どころかもしれません。

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シテ建築遺産博物館へのアクセス・行き方

地下鉄6・9号線のトロカデロ(Trocadéro)駅のすぐ目の前、徒歩1分です。9号線 のイエナ(Iéna)駅からだと7分程度です。

ひとこと

12世紀からのおよそ900年にわたるフランスの建築史が見て学べるこの博物館は、なかなかの見ごたえでした。

石膏レプリカを一堂に集め比較して見ることできるというのは確かに勉強になりそうです。万が一の時には、復元することもできますし、記録としてもとても有効でしょう。今なら3次元スキャンなのかもしれませんが、記録し蓄積していくことは大切な文化遺産になると思います。

それにしても、この博物館、入り口がわかりにくかったです。かなりぐるぐるしてしまいました。黄色ところだと教えてもらってやっとわかりました。

シテ建築遺産博物館の入り口

info

Cité de l’Architecture & du Patrimoine

  • 訪問日: 2017年12月13日
  • 開 館: 2004年(前身の比較彫刻博物館は1882年、フランス記念物博物館は1937年)
  • 入館者数: -
  • 所在地: フランス・パリ(1, place du Trocadéro 75116 Paris)
  • アクセス:地下鉄6・9号線のTrocadéro駅から徒歩1分、9号線の Iéna駅から徒歩4分
  • 入館料: 8ユーロ(大人・個人・当日) ※各種割引制度あり
  • 開館時間: 11時~19時、木曜日は21時まで
  • 休館日: 火曜日、1/1、5/1、12/25
  • 公式サイト : https://www.citedelarchitecture.fr/

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訪問した日の旅行記です。