フランス軍事博物館 － ナポレオンの墓もある世界有数の国立軍事博物館

ナポレオンの墓があるドーム教会
2018.10.08

フランス軍事博物館／Musée de l’Armée：見どころ、概要、歴史、アクセス・行き方、展示、感想など

フランス軍事博物館は国立の軍事博物館で、世界有数の規模を誇ります。この博物館の大きな見どころは、敷地内のドーム教会にあるナポレオンの墓でしょう。

 

フランス軍事博物館の歴史・沿革

フランス軍事博物館は1905年に設立されましたが、その前身となる博物館が二つあります。一つは1795年に設立された砲兵博物館、もう一つは1896年に軍事史研究組合”ラ・サバルタッシュ（La Sabretache）”により設立された軍事歴史博物館です。この二つが合併してフランス軍事博物館となりました。

フランス軍事博物館は、1676年にルイ14世によって建てられたアンヴァリッド（L’hôtel des Invalides：廃兵院）の建物を利用しています。このアンヴァリッドには17世紀に退役軍人5,000人余りが収容されていたそうです。敷地はかなり広大で建物も大きく、他にも立体地図博物館やレジスタンス解放博物館、フランス解放勲章記録保管所などが入居しています。

アンヴァリッドの模型

見ごたえある展示の数々

Wikipediaで調べたところ、収蔵資料数は約50万点で、常設展示室は9,800平方メートルもあります。

展示は2009年にリニューアルされたようですが、古代から中世、近代、現代までの武器や鎧、装備、勲章、礼服、絵画、軍楽隊の楽器など軍事にかかわるさまざまなものが展示されていて見ごたえがあります。また、ナポレオンなどの愛用品・私物も展示されています。展示のボリュームはかなり多いので、一つひとつをじっくり見て行ったらかなりの時間が必要です。

年に2回、春と秋に企画展も行われています。

旧食堂だった展示室にはフランス内外の国王の鎧兜が展示されています。ルイ14世が率先したネーデルランド継承戦争に関するエピソードを描いた絵画
こちらも国王の鎧兜
すずめのくちばし型バシネット。このタイプは1370年から1430年頃まで使われ、顔を防護する面頬がとがって突き出しているのが特徴です
軍楽隊に関する展示。楽器が数多く展示されていました
軍礼服の展示
日本の甲冑も展示されています
日本の武具
大砲のコレクションも充実しています

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ナポレオンの墓があるドーム教会

この博物館で見逃せないのは、なんといってもナポレオンの墓でしょう。

ナポレオンの墓は、外観が黄金色に輝くドーム教会にあります。この教会は、1677年から1706年にかけて建設された王家の教会ですが、ナポレオン治世下の1800年にテュレンヌ将軍の墓が置かれたことをきっかけに軍人の霊廟となったようです。

ナポレオンは1821年にセントヘレナ島で亡くなりそこで埋葬されましたが、1840年に国王の意向により本土に戻され、ドーム教会で国葬が営まれました。その後、ドーム教会は改修され、1861年にナポレオンの棺が安置されました。

この教会には、その他にもナポレオンの親族やフランス軍の将軍の廟が置かれています。中には、フランス国家「ラ・マルセイエーズ」を作詞作曲したクロード・ジョゼフ・ルージェ・ド・リールの墓もあります。

もともとが王家の教会だけに豪華な祭壇です
ドームの天井もとても美しいものです
ナポレオンの墓の周囲にあるレリーフはナポレオンの10の偉業をテーマにしたもの
ナポレオンの棺。赤メノウの石棺。台座は緑の花崗岩

普及のためのいろいろなプログラム・イベント

団体向けや子ども向けなどに加え、コンサート、映画上映会、講演会、シンポジウムなどのプログラムやイベントが行われています。2018年9月には屋外でオペラ「カルメン」が公演されたようです。タイミングがあったらこうしたプログラムやイベントに参加するのも貴重な体験になるでしょうね。ただフランス語がハードルになりそうですけど…。

ウエブ・サイトも今日では重要な普及活動です。おもしろいと思ったのは、ＪＣＢがウエブ・サイトのスポンサーになっていることです。だからというわけではないでしょうが、日本語のサイトも充実しています。

フランス軍事博物館へのアクセス・行き方

地下鉄8番線のラ・トゥール・モウブルグ（La Tour Maubourg）駅から歩いて5分程度です。また、13番線のヴァレンヌ（Varennes）駅からも歩いて5分程度。RER C線だとアンヴァリッド（Invalides）駅から8分ぐらいです。近くにはロダン美術館もあります。

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ひとこと

ナポレオンの墓を見たさにこの博物館に行きましたが、展示の充実ぶりに驚かされました。エッフェル塔を予約していたので、あまり時間がとれなかったのが残念です。日本の武具甲冑もあり興味深く見ることができました。

info

Musée de l’Armée

  • 訪問日： 2017年12月12日
  • 開　館： 1905年（前身の軍事歴史博物館は1896年、砲兵博物館は1795年に開館）
  • 入館者数： －
  • 所在地： フランス・パリ（Hôtel national des Invalides, 129 rue de Grenelle, 75007 Paris）
  • アクセス：地下鉄8番線のLa Tour Maubourg駅から徒歩5分、13番線のVarennes駅から徒歩5分、RER C線のInvalides駅から徒歩8分
  • 入館料： 12ユーロ（大人・個人・当日）　※各種割引制度あり
  • 開館時間： 4月-10月 10～18時、11月-3月 10時～17時 ※7月・8月はドーム教会（ナポレオン1世の墓）は19時まで開館、他にも延長開館あり
  • 休館日： 1/1、5/1、12/25
  • 公式サイト : http://www.musee-armee.fr/
  • 日本語サイト : http://www.musee-armee.fr/jp/home.html

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訪問した日の旅行記です。

DAY29　2017.12.12　パリ
さあ、パリです！
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